こみトレ24も無事終わりました。スペースにお越しいただいた皆様どうもありがとうございました。人数こそ少なかったものの、4冊まとめて購入いただいた方もいて、とてもうれしい気持ちになりました。
さて、今後の予定ですが、冬コミに向けて第5話の原稿執筆に取りかかる予定です。冬コミに落ちて参加できなくなった場合は、新刊は年明けの1月18日開催のコミとれ25に持って行く予定です。
また、3月1日開催のゲームマーケット大阪にも出展申込をする予定です。ゲームマーケット大阪でも新刊(第6話)を出したいと思っています。
その第6話で、ようやく主人公たちが初セッションに挑むことになりそうです。
初セッション……はじめてのTRPGは僕にとってとても思い出深いものでした。
中学二年生の、涼しくなり始めた秋の入り口のこの季節に、クラスメイトから誘われてセッションに挑んだのです。
前日の夜は、まるで遠足を明日に控える子どものように興奮していたことを、いまでも忘れることができません。
セッションの場所は友人宅の和室。集まったメンバーはマスター含めて五人。システムは今で言う、クラシックD&D。
ハーフリングのウッディ、クレリックのガーディック、ファィターのザックス、マジックユーザーのゴーグ、エルフのアイリンと、今でも当時のキャラクターの名前がすぐに浮かびます。
GMも含めて全員が初TRPGでした。
王様から盗まれたエクスカリバーを捜して欲しいと頼まれて、即ダンジョンの入り口に立つという、とってつけたようなダンジョン探索の理由は、当時の自分たちのつたない知識や未熟さからくるものでしたが、今となってはその未熟さがとても愛おしく思えます。
ダンジョンのマップも、今でも正確に描けるくらい覚えています。
最初の入り口の扉を開けるまでに、扉の材質やノブの形状、鍵穴の有無など根掘り葉掘りGMに尋ねたりして、ずいぶんと時間をかけました。
GMもはじめてのTRPGだったのに、アドリブをきかせてうまくゲームを盛り上げてくれて、とても楽しい時間を過ごすことができました。
この最初のセッションの楽しさがあったからこそ、僕はその後10代を通じてTRPGを続けることができたのです(もちろん、共に楽しむ仲間にめぐまれたから、ということが大前提なのですが)。
人生に一度、時間を巻き戻してもう一度体験できるチャンスがあるとするならば、僕はその日のことを選ぶでしょう。やり直したいという意味ではなく、もう一度あの瞬間を体験したいという意味で。
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